奥野 良臣
BIKEN85年の歴史のなかで、その誕生、成長の中心となり、日本の感染症予防の発展に貢献した4人の功績を紹介します。
Yoshiomi Okuno1915-2011
国内初の麻しんワクチンの開発に成功
BIKEN財団 第4代理事長
主な研究業績/デングウイルスの分離、麻疹ウイルスの分離
麻しん生ワクチンの開発 など
大阪大学医学部卒業後に同大学の谷口腆二博士の研究室に入る。生ワクチンの研究に傾倒し、日本で初めて麻しんワクチンの開発に成功したほか、風疹・おたふくかぜの生ワクチンを次々に開発。「干渉現象」を応用したウイルス分離法の確立など独創的かつ大胆な発想力と、数万人もの人々を対象とした大規模な野外実験に代表される実行力で、戦後間もない日本において欧米諸国に肩を並べる功績を残したワクチン研究の第一人者として「日本のジェンナー」と評された。