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BIKENのあゆみ

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日本初のワクチンを生み出す、大学発ベンチャー
90年に及ぶワクチン開発の歴史

BIKENの誕生

BIKEN誕生のきっかけは、日本の感染症対策が発展途上にあった代。大阪大学の細菌学者、谷口腆二博士は「日本国民を感染症から守るためには、海外の西の門戸である大阪にも感染症に関する研究機関が必要だ」と考え、奔走しました。
その熱い思いは人々を動かし、山口玄洞氏の篤志を基金に、、阪大微生物病研究会(以下、BIKEN財団)が財団法人(当時)として誕生。微生物病の基礎研究は研究所(現・大阪大学微生物病研究所)が行い、その応用研究とワクチン等の製造・供給、検査をBIKEN財団が担うという“大学発ベンチャー”は、当時、画期的なものでした。

1934年6月当時の研究所の外観写真

コレラ、百日せきワクチンなど7品目のワクチン製造許可取得/臨床検査業務開始

コレラワクチン、痘苗等を大量に供給し敗戦直後の国民保健の再建に寄与する

観音寺研究所を設立

戦後間もない、国産発しんチフスワクチンへの社会的な要請に応えるべく、香川県に観音寺研究所を設立。

観音寺研究所設立当時の職員18名の集合写真

不活化ポリオワクチン国産第一号承認

1957年には全世界でポリオが流行、日本でも1960年にかつてない大流行となった。BIKEN財団が1961年に国産第一号となる不活化ポリオワクチンの供給を開始すると全国各地から申し込みが殺到。事業の重大さを実感する出来事となった。

谷口奨学金制度発足

BIKENの初代理事長谷口腆二博士の「百年の計は人を育てること」の精神を受け継いで発足した給付型の奨学金制度。

谷口腆二博士の写真と、谷口腆二博士の肖像レリーフの写真

経口生ポリオワクチン国産第一号承認
(旧日本生ポリオワクチン研究所)

ポリオの流行に対し国産のワクチンだけでは必要量に足りず、国は海外から生ポリオワクチンを緊急輸入。乳幼児、児童への緊急接種を行い、ポリオ患者の発生は著しく減少した。経口生ポリオワクチンの国産化が強く求められ、当財団を含む国産ワクチンメーカー数社の協力によって「株式会社日本生ポリオワクチン研究所(のちの日本ポリオ研究所)」が1962年に設立され、国産の経口生ポリオワクチンが開発された。

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大阪大学微生物病研究所の移転に伴い、本部を吹田市山田丘(同所内)に移転

乾燥弱毒生麻しんワクチン国産第一号承認

乾燥弱毒生風しんワクチン国産第一号承認

乾燥弱毒生水痘ワクチン国産第一号承認

高橋理明(たかはし みちあき)博士らが、日本発世界初の水痘ワクチンの開発に成功。BIKENが開発した水痘ワクチンの岡株は、世界保健機関(WHO)にワクチン製造株に適していると認められた。

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おたふくかぜワクチンの製造における薬事法違反により、医薬品製造業務を50日間停止

乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン国産第一号承認

2000年代に入ると、BIKENは改良ワクチン、混合ワクチンの開発に注力。

乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン国産第一号承認

マウス脳由来の従来のワクチンはマウス由来のウイルスや脳成分の迷入が完全には否定できないという品質管理上の限界があった。
そこでVero細胞(アフリカミドリザル腎臓由来株化細胞)を用いた細胞培養法で、より安全なワクチンの開発に成功した。

公益法人改革に伴い、一般財団法人へ移行

観音寺研究所瀬戸センター I期工事竣工

165,165㎡の敷地に、地元の瀬戸町をはじめ香川県、観音寺市からの全面的なバックアップを得て研究棟、開発棟、管理棟など9棟の施設が竣工された。

観音寺研究所瀬戸センターの外観写真

沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン承認

世界初のセービン株不活化ポリオワクチンを用いた4種混合ワクチンの国内初の製造承認を取得。

日本ポリオ研究所との合併

1962年以降、日本のポリオワクチンの研究、製造を一手に担っていた同所とBIKEN財団が合併。

BIKEN次世代ワクチン開発研究センター開設

大阪大学をはじめとするアカデミアや企業、海外との幅広いオープンイノベーションを通して、日本発・世界初の画期的なワクチンの開発研究に取り組んでいます。

BIKEN次世代ワクチン開発研究センターの外観写真

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」、50歳以上を対象とする帯状疱疹予防ワクチンとして承認(承認事項一部変更承認)

2009年から複数の学会から水痘ワクチンに帯状疱疹予防の適応追加を求める要望書が相次いで提出された。国内外の公表文献などから医学薬学上公知であると判断され、臨床試験を一部省略した公知申請を行い、同ワクチンが50歳以上の帯状疱疹の予防に効能・効果があるとして承認された。

株式会社BIKEN設立

当財団のワクチン生産部門を分社化し、当財団と田辺三菱製薬の合弁会社として、株式会社BIKENを設立した(同年9月に操業開始)。ワクチンの更なる安定供給への貢献を目指して、当財団のワクチン製造技術を基軸として、田辺三菱製薬の医薬品生産に関するシステムや管理手法などを融合し、生産基盤の強化を加速させる。当財団と株式会社からなる「BIKENグループ」を形成。グループ一丸となり、日本および世界の公衆衛生へのさらなる貢献をめざす。

百日せき・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ・Hib混合ワクチン承認

BIKENゲノム解析協働研究所設立

大阪大学微生物病研究所(RIMD)と同研究所を開設。BIKEN財団の臨床検査技術とRIMDの遺伝子解析技術の融合により、先進ゲノム解析技術の開発と実用化を目指す。

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百日せき・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ・Hib混合ワクチン発売

2024年4月より5種混合ワクチンの定期接種がスタート。

「国産第一号承認」は、同日に承認された他社製品がある場合を含みます。